建売住宅の購入を検討する際は、寿命の長さが気になることもあるでしょう。
また、建売住宅は一般的に注文住宅よりも価格が安いので、寿命の長さが違うのではないかと思うかもしれません。
そこで今回は建売住宅の購入をご検討中の方に向けて、建売住宅の寿命の長さや注文住宅との違い、長く住むために実施したいメンテナンスなどについてご説明します。
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弊社へのお問い合わせはこちら建売住宅を購入する際に知っておきたい特徴や寿命の長さ
住宅を購入する際は、「建売住宅」と「注文住宅」のどちらかを選ぶことが一般的です。
まず、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
建売住宅と注文住宅の特徴とは
建売住宅は、土地と設計の決まっている建物がセットで販売されています。
そのため、購入者は設計に関して考える必要がなく、打ち合わせなどに時間を取られることもありません。
そして、注文住宅に比べて価格が安めであることも建売住宅の魅力です。
その理由は、造りが似ている住宅をたくさん建てるので、材料や設備などを大量購入してコストを抑えられるからです。
また、間取りや設計が似ていると工期を短縮でき、人件費を抑えられることも価格の安さにつながっています。
一方、注文住宅はご自身が選んだ施工会社と契約して、一から住宅を建てます。
ご自身の希望に沿ってデザインや間取りなどを決められるので、満足度の高い家づくりを実現しやすいことが大きな魅力です。
ただ、住宅を建てる土地を所有していない場合は、土地を購入することから始めなくてはなりません。
そして、より良い住宅を目指すと価格が高くなってしまうことが多いので、予算と希望する内容のバランスをしっかりと考える必要があります。
建売住宅の寿命とは
建売住宅は注文住宅に比べると安いかもしれませんが、それでも高額なので、一度購入したらできるだけ長く住みたいと思う方も多いでしょう。
その際に気になることは、寿命の長さではないでしょうか。
住宅の指標で耳にすることが多い「法定耐用年数」では、構造によって以下のように定められています。
●木造や合成樹脂造:22年
●軽量鉄骨造:27年
●鉄骨造(重量鉄骨造):34年
●鉄筋コンクリート造:47年
個人の住宅は木造であることが多いので、これを見ると「22年で住めなくなるのか」と心配になるかもしれません。
けれども、法定耐用年数は「建物に資産価値があるとみなされる期間」なので、建物の寿命とはまた別です。
近年は建築技術の向上などに伴って建物の寿命が延びており、平均寿命は65年という調査結果もあります。
きちんとしたメンテナンスをしていれば、長い間住むことができるでしょう。
建売住宅と注文住宅とでは寿命の長さが違うのかを検証
建売住宅と注文住宅は特徴が大きく異なるので、寿命の長さも違うのではないかと感じるかもしれません。
ご自身が設計から携わる注文住宅と違い、建売住宅は完成済みの建物を購入するケースが多く、建築過程を確認できなくて不安に思うこともあるでしょう。
また、「建売住宅は寿命が短い」といわれていた過去があることも、心配になる原因ではないでしょうか。
結論から申し上げますと、建売住宅と注文住宅の寿命の長さに差はありません。
その理由と、建売住宅の寿命が短いといわれていた原因について、それぞれご説明します。
建売住宅と注文住宅の寿命が変わらない理由
建売住宅と注文住宅の寿命が変わらない理由は、どちらも「建築基準法」と「住宅品確法」の2つの法律にしたがわなくてはならないからです。
建築基準法は、建物を建てる際に守らなければならないルールを定めた法律です。
住人の安全や財産などを守るために施行されたこの法律では、接道義務や高さ制限、建ぺい率などのさまざまなルールが定められています。
そして、耐震性や耐久性などにも基準があり、満たしているかどうかを施工前や完成後の検査によって確認されます。
基準を満たしている建物には「検査済証」が発行されるので、検査済証のある建物の寿命は平均値に近いと考えられるでしょう。
もう1つの住宅品確法は、住宅の品質を守るためにできた法律です。
この法律では新築住宅の10年保証が定められており、引き渡しから10年以内に欠陥が見つかった場合は、売主に無償で修理してもらうことができます。
そのため、見えない構造部分の手抜き工事などが減り、安心して住宅を購入できるようになりました。
このように、守るべき法律は建売住宅も注文住宅も同じなので、建物の寿命も変わらないといえるでしょう。
建売住宅の寿命が短いといわれていた原因
現在は2つの法律によって一定の品質が保証されるようになりましたが、それ以前は手抜き工事がおこなわれることも多かったようです。
とくに、建売住宅はコストを抑えてたくさん建てることを重視されていた時期がありました。
そのような時期に完成した建売住宅は、平均寿命よりも前に不具合が生じたり、地震などの災害でダメージを受けやすかったりすることが多々ありました。
そのため、「建売住宅は寿命が短い」と思われるようになってしまったのです。
けれども、近年は法律にしたがって建築しなくてはならないので、建売住宅か注文住宅かに関わらず、検査済証のある住宅は安心して購入できるでしょう。
建売住宅の寿命を延ばすために実施したいメンテナンス
先述のとおり、建築技術の向上などによって、以前よりも住宅の寿命は延びています。
ただ、住宅は徐々に傷みが生じるので、適切なメンテナンスが大切です。
メンテナンスを怠ると劣化の進行が早くなり、平均よりも早く寿命になってしまうかもしれません。
そこで、とくに重要なメンテナンスを3つ挙げて、それぞれご説明します。
重要なメンテナンス①外壁と屋根の塗り替え
外壁や屋根に施されている塗装は、雨風や紫外線などによってしだいに劣化します。
塗装の劣化が進むとひび割れが生じやすくなり、そこから雨が入って構造部分の木材が腐ってしまう可能性があります。
そのため、10年に1回ほどの間隔で外壁と屋根の塗装をおこないましょう。
ひび割れなどがない場合は不要だと思うかもしれませんが、塗装は耐久年数を過ぎると効果が低下してしまいます。
すると、外壁や屋根の受けるダメージが増加して劣化につながってしまうので、定期的に塗り替えをすることが大切です。
重要なメンテナンス②雨漏りの修繕
外壁や屋根を定期的に塗装していても、築年数が経つと雨漏りが生じやすくなります。
水分は木材の腐食やカビが発生する原因になり、住宅に大きなダメージを与えることもあるので注意しなくてはなりません。
雨漏りは知らないうちに生じていることがあり、気付いたときには時間が経っていて被害が広がっている可能性があります。
ですから、もし見つけた場合はすぐに修繕することが大切です。
重要なメンテナンス③シロアリ予防
住宅の寿命を延ばすためには、シロアリに対する警戒も必要です。
シロアリは木材を食い荒らすので、発生すると建物が倒壊してしまうおそれがあります。
効果的な予防策は、住宅の土台や柱などに薬剤を散布する「防蟻処理(ぼうぎしょり)」です。
薬剤の効果が続く期間の目安は5年なので、定期的におこないましょう。
なお、シロアリを予防する方法には、ご自身でできるものもあります。
たとえば、シロアリはエサとなる木材があると寄ってきてしまうので、木材を建物の近くに置かないようにしましょう。
ウッドデッキを設置する場合は、防腐剤などの対策をきちんと講じることが大切です。
また、シロアリは湿気を好むので、湿気がこもらないようにすることも予防につながります。
室内はできるだけ風通しを良くして、雨漏りや水漏れにはこまめに注意を払いましょう。
まとめ
近年は、建築技術の向上などによって住宅の寿命が延びています。
建売住宅と注文住宅の寿命の長さに変わりはなく、どちらも50年以上暮らすことができる可能性があります。
長く住み続けるためには、購入後も適切なメンテナンスをおこないましょう。
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