マイホームの購入は多くの人々にとって人生最大の買い物であり、住宅ローンを利用するケースが一般的です。
しかし注文住宅を購入するときなど、住宅の引き渡し前に購入資金を用意しなければならないこともあるため、気をつける必要があります。
そこで今回は、住宅ローンの実行前に利用できるつなぎ融資とは何か、どのようなケースで必要になるのか、メリット・デメリットは何かについて解説します。
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住宅ローンを組む前に利用できるつなぎ融資とは何か?
これから住宅ローンを組む予定の方のなかには、つなぎ融資とはどのような融資なのかがわからない人々も多いのではないでしょうか。
まずは、つなぎ融資の概要について解説します。
つなぎ融資とは?
「つなぎ融資」とは、住宅ローンの実行前に発生する費用を一時的にカバーするための融資です。
基本的に住宅ローンは住宅の完成後に融資が実行されるため、完成前にお金を受け取ることはできません。
しかし土地の購入費用や着工金など、住宅ローンが実行される前に支払わなければならない費用もあります。
そのようなときにつなぎ融資を使うと、自己資金を投じなくても住宅完成までに必要な費用をまかなうことが可能です。
ただし、つなぎ融資の金利は、一般的な住宅ローンよりも高めに設定されることが多い傾向にあります。
金利は金融機関によって異なりますが、年利2~3%ほどが相場となっています。
住宅ローンよりも金利が高い理由は、つなぎ融資が無担保融資であるためです。
金融機関側にとって貸し倒れとなるリスクが高いため、住宅ローンよりも金利が高めに設定されているのです。
つなぎ融資は短期的な融資であるため、建物の完成後に住宅ローンが実行された段階で一括返済するのが基本です。
つなぎ融資にかかる金利負担がもったいないからといって、一部のみ繰り上げ返済はできない点に注意しましょう。
また、つなぎ融資の借り入れ期間は通常6か月~1年程度であり、長期的な返済負担にはなりません。
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つなぎ融資が必要となるケース
ここでは、どのようなケースにおいてつなぎ融資が必要となるのかを見ていきましょう。
つなぎ融資が必要なケース①注文住宅を建てる
注文住宅を建てるときには、つなぎ融資の利用が必要となってきます。
なぜなら、注文住宅を建てるときには土地の購入代金にくわえ、建築工事の着工金や中間金など建築費用を分割して支払う必要があるためです。
住宅ローンは建物の完成時に実行されるものなので、これらの費用をまかなうには自己資金を準備しておかなければなりません。
しかしつなぎ融資を使えば、自己資金に乏しくても注文住宅の建築に必要な費用をまかなうことができ、無事にマイホームを手に入れられるのです。
つなぎ融資が必要なケース②リノベーションを実施する
築年数の古い中古住宅を購入したときには、住む前にリノベーションをおこなって間取りや設備を一新するケースが一般的です。
また、住宅ローンのなかでも全期間固定型のフラット35を利用するときは、要件を満たすために中古住宅のリノベーションをしなければならないことがあります。
リノベーションには1,000万円以上の費用がかかるケースが多く、注文住宅建築時と同様に着工金や中間金を支払わなければなりません。
自己資金で上記の費用をまかなうことが難しいときには、つなぎ融資の利用が視野に入ってきます。
つなぎ融資が必要なケース③住宅ローンの契約が間に合わない
住宅ローンを借りるときには、金融機関の審査をクリアする必要があります。
通常住宅ローンの本審査は、不動産の売買契約を締結したあとにおこないます。
本審査にかかる期間は一般的には1~2週間ほどですが、ケースによっては長引いてしまうことも珍しくないでしょう。
さまざまな事情が絡み、不動産の引き渡し日に融資の実行が間に合わなかったら、物件を引き渡してはもらえません。
しかしこのようなケースでも、つなぎ融資を使うと購入資金を確保でき、計画を止めることなく物件の引き渡しを受けられるようになります。
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つなぎ融資のメリット・デメリット
マイホーム購入時の後悔を防ぐためにも、つなぎ融資を利用するかどうかを慎重に検討しましょう。
ここでは、つなぎ融資を利用するメリットとデメリットについて解説します。
メリット①資金のスムーズな調達が可能
つなぎ融資を利用すると、住宅ローンが実行されるまでの間に必要な資金をスムーズに調達できます。
これにより、建築スケジュールや支払い計画に遅れが出る心配を軽減できます。
また、自己資金が十分でないときにも問題なくマイホームを購入できるようになる点もメリットです。
メリット②スムーズな住み替えが可能
自宅の住み替え方法には、現在の家を売却した金額を元手に新居を購入する「売り先行」、新居を購入してから現在の家を売却する「買い先行」の2種類があります。
買い先行だと、気に入った家が売りに出ているタイミングを逃さずに購入できる点がメリットです。
ただし現在の家を売却する前のため、新居の購入費用を別途確保しなければなりません。
そのようなときにつなぎ融資を利用すると、新居を先に確保してから時間をかけて現在の家を売却できます。
現在の家を売り急ぐ必要もないため、相場に近い価格で売れる可能性が高まります。
デメリット①金利負担が大きい
つなぎ融資を利用する最大のデメリットは、金利負担が大きい点です。
つなぎ融資の金利は、住宅ローンに比べて高めに設定されています。
そのため利用期間が長くなると金利負担が大きくなり、全体のコストが増える可能性があります。
少しでも金利負担を抑えたいのなら、複数の金融機関を比較して金利が低いところを選ぶことがポイントです。
デメリット②利用できないことがある
基本的に住宅ローンとつなぎ融資は同じ金融機関で契約を交わす必要があります。
住宅ローンの実行時につなぎ融資を一括返済するしくみとなっているためです。
しかし金融機関のなかには、はじめからつなぎ融資を取り扱っていないところもあります。
そのためつなぎ融資を利用したいのなら必然と住宅ローンを借りる金融機関の選択肢が狭まってしまい、自由に選べなくなるデメリットがあります。
デメリット③手数料がかかる
つなぎ融資を利用するときには、住宅ローンと同様に手数料や保証料を支払わなければなりません。
手数料の相場は約10万円、保証料の相場は数万円~約20万円です。
つなぎ融資を使えば自己資金が十分でないときにもマイホームを購入しやすくなりますが、一定の負担がのしかかってくる点は覚悟しなければなりません。
デメリット④住宅ローン控除を利用できない
住宅ローンとは異なり、短期間の融資であるつなぎ融資を使うときには住宅ローン控除は適用されません。
住宅ローン控除は、年末時点におけるローン残高の0.7%が最大13年間所得税や住民税から控除される制度です。
基本的に住宅ローン控除の適用は居住した年からであるため、住宅の完成前に利用するつなぎ融資には適用されないことを押さえておきましょう。
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まとめ
つなぎ融資とは、住宅ローンの実行前に必要となる資金の確保に役立つ融資です。
「注文住宅を建てる」「中古住宅をリノベーション」するケースでは住宅ローンの実行前に中間金などを支払う必要があるため、つなぎ融資が必要となってきます。
つなぎ融資を使うと自己資金が不足していてもマイホームの購入計画を進められるメリットがありますが、金利負担が大きいだけでなく、利用できる金融機関が限られる点には十分に注意しましょう。
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